散るろぐ

ここが僕のアナザースカイ

愛でも恋でもなく

こんにちは。チルドです。

今日は僕の彼女のこと、話そうかな。

これって、僕ひとりの問題ではないから、ブログに書くの、ちょっとためらっていたんだ。でも、お互いに独身だから大丈夫。

みんな運命の出会いを信じる?

僕は信じてない。科学的に証明できないことは、ぜんぶ偶然だと思っているんだ。


僕は富士山が見える街に生まれた。一方の彼女は、山口県に生まれて、福岡で生活していた。そして、彼女が28歳で働いていたころ、僕はまだ生まれたばかりの赤ちゃんだった。

つまり、彼女と僕の年の差は、親子ほど離れてるってこと。

聞くところによると、彼女は僕の父の実家の近くに住んでいた時期があって、わりと親しい近所つきあいをしていたらしい。

ある年、祖父が亡くなって、家族みんなで福岡へ帰って来ていたんだ。その時に一度会っていたっぽい。僕は、将来この人と付き合うことになるなんてもちろん知らない。生まれたばかりの僕は、言葉すらしゃべれなかった。

それから僕の両親が別れて、10歳のときに父の実家の福岡県に引っ越すことになった。

そして、僕が20歳のときに就職した会社の近所に、彼女がいたんだ。同じ施設内にあったから、毎日、顔を合わせていたんだけど、お互いそんな縁があることなんて知らないから、出会っても挨拶するくらいだった。

それがある年、組合の旅行みたいなのがあった。昭和の日本では、親睦会の延長みたいな、団体旅行をする風習があったんだ。

その旅行の途中、2人きりになったとき、僕は彼女にキスをした。お酒を飲んでいたから、軽い気持ちだった。年が離れていることも知っていた。

だけど、彼女はどんどん前進してしまって。僕も彼女に好意はあったけど。

僕は、愛も、彼女も、幸せも、なにも欲しくなかった。手に入らないことじゃなく、手にしたあとに失うのが怖かったんだ。大切な想いを収めるのに、人って器は脆すぎる。そんなふうに考えていた時期があった。

でも、恐れを知らないのは彼女の方で、どんどん深みに入ってしまった。それからはずっと一緒。雨の日も風の日も、天気が良い日も悪い日も。

僕が20歳で彼女は48歳だった。親子ほどの年の差って、男の人にはありがちだけど、逆は見かけないから、どうなのかな。

個人的には、年を気にすることはなかった。そもそも僕は、年齢や容姿やバックグラウンドに、それほど興味ないんだ。

恋愛対象になるの?って気もするけど、僕にとって彼女は、母であり、娘であり、またある時は兄妹だった。

この20年、僕は彼女のために生きてきた。

たまに、同年代の人とふつうに結婚をして、お嫁さんや子供がいたらどうだったんだろう、とか思う。本当に後悔なく、自分の人生を生きてきたのかなって思う。

だけど、自分のために生きても、彼女のために生きても、僕は変わらないんだ。