散るろぐ

ここが僕のアナザースカイ

面白くて一気読み|東野圭吾『ダイイング・アイ』を読んで

ひさしぶり。

今年になって、ライターに挫折して、アフィリエイトもさっぱり売れなくて、僕ってやっぱりバカなんだと思う今日このごろ。ネットで成功者を見るのにほとほと疲れてしまったから、東野圭吾の『ダイイング・アイ』を読んでみたよ。

f:id:cild:20180108135245j:plain

面白くて一気読み

東野圭吾の本は一冊も読んだことがなくて、最近、小説も読んでいなかったけど、お正月に彼女のお姉さんから貰ったから読んでみた。僕が本読むの好きって言ってたの覚えててくれてたんだよ。嬉しい。

僕は、本のあとがきが好きじゃなくて、背表紙に書いてある、あらすじも見たくないんだよ。あー、こういうヤツね、って思うのがイヤだから。それで、なんの予備知識もなく読み始めたら、一気に読んでしまった。5時間くらい?一冊だったから。

まずエピローグから惹き込まれてしまった。人妻の若いお姉さんが、ピアノの家庭教師をやっていて、深夜2時までレッスンって、ワクワクするよね。それから、自転車にのって急いで家に帰るんだけど、公園のところでクルマに撥ねられてしまう。それがヒドイんだよ。

その時それは、彼女のすぐ前にあった。
それ、とは車のバンパーだった。
バンパーはまさに彼女の胴体にめりこもうとしていた。車は赤色をしていた。背の低い車だった。
音もなく、バンパーは彼女の身体を潰していった。肋骨がぽきぽきと折られ、胃袋や心臓も圧迫されていく。まるでスローモーション映像のように、ゆっくりとした現象だった。車に潰されようとしている、と美菜絵は理解した。彼女の背後には何かの壁があり、それと車とでサンドウィッチにされかけているのだ。
彼女は声を出したかった。しかし出せなかった。抵抗しようとしたができなかった。背骨と腰の骨がぼきり、ぼきりと順番に折れた。

骨が、骨が、ぼきり、ぼきりなんて、ヒドイよ。僕は登場人物に、感情移入して読むタイプの読者だから、もう美菜絵をちょっと好きになりかけていた。それがこんなことになるなんて。

この本って、ずっとこんな感じで人間を潰していくんだったら、とても最後まで読めない!、ってそう思った。でも大丈夫。この後はこれ以上ショッキングな描写はないから安心して。ハラハラするけど残酷ではないから、物語を純粋に楽しめるよ。

それより、ちょっと大人なシーンもあったりして、慎介が羨ましかった(慎介は主人公の名前)。

東野圭吾って、空白を作るのが上手な作家さんだと思う。映像はありのままを伝えるから、そのパワーは文章を越えるけど、小説は映像には無い、それぞれの人が持つ想像の余地(空白)があって、それが小説に無限の拡がりを与えていると思う。そういう意味で、東野圭吾は、そのサジ加減が絶妙なんだよ。描写するけど説明はしないぞって感じに。

僕は、登場人物のキャラクターばかりに感情移入してしまうけど、この本は、ストーリーというか、謎解きもとても面白い。最後の最後で「そうだったのか!」ってなるよ。

それと、交通事故が物語りの舞台になっていることもあって、東野圭吾さんの車社会に対する問題提起も同時にあって、考えさせられた。事故で失われる命は「しょうがない」で済まされることではないもの。



本はあと2冊もらってるから、その感想もおいおい書いていくね。


f:id:cild:20180108135334j:plain


今日はここまで